1865年世界 19世紀
合衆国憲法修正13条、1865年1月31日に連邦下院で可決——効力発生は、同年12月6日の批准まで生じていなかった
日付と暦
- 原典表記
- 1865年1月31日(グレゴリオ暦)
- 換算
- 1865-01-31(グレゴリオ暦)
- 掲載日
- 1月31日のページ
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概要
1865年1月31日、連邦議会下院は、合衆国憲法に修正13条を加える共同決議を可決した[SRC-00888][SRC-00889][SRC-01336]。NARA・HISTORYによれば、票決は賛成119・反対56だった[SRC-00888][SRC-01336]。上院はすでに前年の1864年4月8日、この決議を可決していた[SRC-00889]。HISTORYは、この票決を、発議に必要な3分の2をわずかに上回るに過ぎなかったと評価する[SRC-01336]。しかしこの可決は、あくまで修正条項を各州に提案する手続にすぎず、修正13条が合衆国憲法の一部として効力を生じたのは、必要な州の批准を得た同年12月6日である[SRC-00888][SRC-00890]。
本文
連邦議会では、1864年1月、上院に奴隷制と強制労働を禁じる憲法修正決議案が提出された[SRC-00889]。上院は同年4月8日、この決議を可決した[SRC-00889]。下院は同年6月、これを一旦否決した[SRC-00889]。HISTORYによれば、この否決の背景には、州権を掲げて結束した民主党議員の反対があった[SRC-01336]。
NARAによれば、リンカーンはこの決議を1864年の共和党綱領に明記するよう主張するなど、可決に向けて積極的な役割を果たした[SRC-00888]。同年の大統領選挙でリンカーンが再選され、両院で共和党が大きく議席を伸ばすと、1865年初頭に新議会が招集される頃には、決議の可決が見込めるようになっていたとHISTORYは記す[SRC-01336]。リンカーンは超党派の支持を望み、一部の民主党議員は支持に回ったが、多くはなお抵抗したとHISTORYは記す[SRC-01336]。こうして1865年1月31日、下院はこの決議を可決した[SRC-00888][SRC-00889][SRC-01336]。NARA・HISTORYによれば、票決は賛成119・反対56だった[SRC-00888][SRC-01336]。複数の民主党議員は採決を棄権したとHISTORYは記す[SRC-01336]。
HISTORYは、この票決が発議に必要な3分の2をわずかに上回るに過ぎなかったと評価する[SRC-01336]。議会調査局(CRS)の解説は下院が1865年1月31日にこの決議を可決したことを記すが、票数には触れない[SRC-00889]。NARAは票数(119対56)を記録するが、票差についての評価は行わない[SRC-00888]。翌2月1日、リンカーン大統領はこの決議を承認したが、議会調査局(CRS)の解説によれば、合衆国憲法上、大統領の署名は修正条項の発議・批准の手続として必要とされていない[SRC-00888][SRC-00889]。この可決は、修正13条を各州の立法府に提案する手続にすぎず、修正13条が合衆国憲法の一部として効力を生じたのは、必要な州の批准を得た同年12月6日である[SRC-00888][SRC-00890]。
歴史的背景
NARAによれば、1863年のリンカーンの奴隷解放宣言は、当時反乱状態にあった地域の奴隷のみを対象としており、連邦にとどまった「境界州」には適用されなかったため、それ自体では合衆国全土の奴隷制を終わらせるものではなかった[SRC-00888]。NARAによれば、リンカーンは、奴隷制の廃止を確実にするには奴隷解放宣言に続けて憲法修正が必要だと認識していた[SRC-00888]。
タイムライン
| 日付(暦種別を明記) | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 1864年1月(グレゴリオ暦・月のみ) | 上院に、奴隷制と強制労働を禁じる憲法修正決議案が提出される | [SRC-00889] |
| 1864-04-08(グレゴリオ暦) | 上院、共同決議を可決 | [SRC-00889] |
| 1864年6月(グレゴリオ暦・日不明) | 下院、共同決議を一旦否決(HISTORYは月を特定せず「州権を掲げた民主党の反対で潰えた」と記す[SRC-01336]) | [SRC-00889] |
| 1865-01-31(グレゴリオ暦) | 下院、共同決議を可決(NARA・HISTORYによれば票決は賛成119・反対56。CRSは可決の事実のみを記し票数には触れない) | [SRC-00888][SRC-00889][SRC-01336] |
| 1865-02-01(グレゴリオ暦) | リンカーン大統領、決議を承認[SRC-00888](CRSの解説によれば、大統領署名は憲法上必須ではない[SRC-00889]) | [SRC-00888][SRC-00889] |
| 1865-12-06(グレゴリオ暦・関連) | 必要な州の批准により、修正13条が合衆国憲法の一部として効力を生じる | [SRC-00888][SRC-00890] |
異説・論争定説のない論点があります
NARA・HISTORYの2系統は、1865年1月31日の下院票決を「賛成119・反対56」と一致して記録しており、票数そのものに出典間の食い違いは確認されなかった[SRC-00888][SRC-01336]。議会調査局(CRS)の解説は、下院がこの日に決議を可決した事実は記すが、票数そのものには触れていない[SRC-00889]。さらに、この票差を「僅差」と評価するかどうかについては、専門機関(NARA・CRS)とメディア(HISTORY)とで記述の仕方に違いがある。
| 論点 | 説 | 根拠・出典 | 学界での位置づけ |
|---|---|---|---|
| 119対56の票決を「僅差」と特徴づけてよいか | 発議に必要な3分の2を、わずかに上回るに過ぎない票決だった | HISTORY(メディア)[SRC-01336] | NARA(専門機関)は票数(119対56)を記録するが評価語(「僅差」等)は用いない[SRC-00888]。議会調査局(CRS、専門機関)は票数そのものを記さない[SRC-00889]。本サイトが確認した範囲では、票数自体(NARA・HISTORYの2系統)に出典間の食い違いはなく、評価語の有無・記述の粒度の差にとどまる |
関連する出来事
- 1865年12月6日、必要な州の批准により、修正13条は合衆国憲法の一部として効力を生じた(本記事「タイムライン」参照)[SRC-00888][SRC-00890]。
- 1863年のリンカーンの奴隷解放宣言は、反乱状態にあった地域の奴隷のみを対象とし、境界州には適用されなかったため、それ自体では合衆国全土の奴隷制を終わらせなかった(本記事「歴史的背景」参照)[SRC-00888]。
関連人物
- エイブラハム・リンカーン(えいぶらはむ・りんかーん): 1864年の共和党綱領に修正13条の明記を主張するなど下院可決に向けて積極的な役割を果たし、1865年2月1日には決議を承認した(署名は憲法上必須ではない)[SRC-00888][SRC-00889]。
歴史的意義
NARAは、修正13条を第14条・第15条とあわせて「南北戦争期の3修正条項」と位置づける[SRC-00888]。下院での可決を経て、決議は翌日大統領の承認を受けたうえで各州の立法府に送付された[SRC-00888]。
現代の視点
本記事の射程は、1865年1月31日の下院可決と、同年12月6日の批准による発効までの手続に限られる[SRC-00888][SRC-00890]。修正13条第1節の例外条項(犯罪に対する処罰としての場合を除く)[SRC-00888][SRC-00889]をめぐる現代的な論争には、本サイトは立ち入らない(本サイトの整理)。
出典一覧
- [SRC-00888] 13th Amendment to the U.S. Constitution: Abolition of Slavery (1865)/アメリカ国立公文書記録管理局(National Archives and Records Administration, NARA)(ランクS)
- [SRC-00889] Amdt13.3 Drafting of Thirteenth Amendment — Constitution Annotated/議会調査局(Congressional Research Service)/アメリカ議会図書館(Library of Congress)— Congress.gov「Constitution Annotated」(ランクA)
- [SRC-00890] Amdt13.4 Ratification of Thirteenth Amendment — Constitution Annotated/議会調査局(Congressional Research Service)/アメリカ議会図書館(Library of Congress)— Congress.gov「Constitution Annotated」(ランクA)
- [SRC-01336] House passes the 13th Amendment | January 31, 1865/HISTORY(A&E Television Networks)(ランクB)
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訂正履歴
| 版 | 日付 | 事実主張への変更 |
|---|---|---|
| 1 | 2026-09-17 | あり |
| 2 | 2026-09-17 | あり |
| 3 | 2026-09-17 | なし |
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